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2010年10月

2010年10月31日 (日)

台風直前の自宅観望

10月27日(水)、ひさびさに長野でも星が見えるくらいに晴れました。

平日なので、プチ遠征ということで、「中条道の駅」へ出かけてもいいのですが、仕事の関係でちょこっと遅くなってしまい、家で変光星を眺めることに・・・。

○ミラ

 10月10日には3.3等、前回の10月17日の目測では2.9等と、ついに2等台に突入した・・・と思ったのだが・・・。今日、8倍42mm双眼鏡を向けると・・・。

あれ?? 3.1等だな・・・。そんなに明るくは見えない。

光度が落ちてきたのかな? でも前回と今回の天候条件を比べてみると、前回はでかい雲に悩まされて、隙間を突いて観測したけど、今回は前回ほど雲に悩まされずに、すんなり観測できた。

違いといえばそれだけだけど、自分の短い経験でも、薄い雲が残っていると観測の精度はだいぶ落ちてしまったりする・・・。

前回は雲の隙間を突いて観測したため、確かにまだ薄い雲が残っていた・・・。

どうやらこのため精度が落ちたと考えるのが正解みたい。なんだ・・・。

やっぱ「雲のレースカーテン」越しに観るんじゃ、誤差がでちゃって駄目だな。反省・・・。

○はくちょう座SS

 前回大変な増光で、暴れん坊の本領を見せてくれたが、あれから10日。今夜はどうか。

さすがに減光して、8cm屈折では見えない。SS星がある場所には「空席」が残るだけ。今夜は大人しくしているけど、すぐにまた騒ぎ出すだろうな。本当に観てて飽きない星ですね。

○はくちょう座RT

 ミラ型。極大を過ぎて減光中。さすがにもはや8cmでは見えない。比較星の9.9等より暗い。

そういうわけでしばらくの間、このまま「空席」が続きます。また明るくなってくるけど、周期が190日くらい(そんなに計算どおり正確じゃないけどね)なので、今シーズンは終わりというところ。来年、また会いましょう。

○はくちょう座カイ(CYG chi)

 「怒涛の増光」を見せる有名なミラ型変光星。極小を過ぎて、いよいよ増光を開始。10月17日は10.0等だったけど、どうかな??

 お! きたきた! 今夜は9.2等。10日間でこれだ。これからさらにスピードを増して増光してくるんだろうな。

 競馬で言えば、第四コーナーを曲がってからのスパートが、他より抜きん出ているような星(私は競馬はやらないけどね)。第四コーナーを曲がって、直線で加速し始めたあたりかな?

今夜はこのほかに、はくちょう座R(いまだ深く静かに潜航中。8cmでは見えず)と、はくちょう座CHを見た。

 CH星はどうしたのか、さらにしおらしくなって9.9等まで落ち込んでいる。どこまで暗くなるやら・・・。

○M39(散開星団)

 私のような「星雲星団おたく」が、いかに月明かりがあろうと、目の前にある星雲星団、それも月明かりに強い、明るめの星団を見ないはずがないわけで・・・。

 実は前回、前々回には書きませんでしたけど、変光星観測の最中にも、当然ながら星雲星団に立ち寄りながらみているわけです。

 「暴れん坊」はくちょう座SS星の近くには、M39散開星団があります。三角形に明るい星粒が散らばり、長野市街地から見ているとは思えないほどの綺麗な眺め。お気に入りの一つです。

 地球からの距離は、一説には864光年。この説では、今から864年前にこの星団を出発した光が、今、私たちに届いていることになるんだよね。

864年前といえば、平安時代。つまり、いま私は「平安時代の光」を見ているということに・・・。

 この星団は、明るい星雲星団が多いメシエ天体の中でも、かなり地球に近い対象。

 有名な「プレアデス星団(M45)」は、さらに近くて、地球からの距離は、433光年(らしい)。433年前といえば、織田信長や豊臣秀吉の安土桃山時代

メシエ天体の中にはもっとずっと遠くの天体もあり、たとえば、よく観望している、おとめ座銀河団の中心にあるM87は、6,000万光年かなた。

6,000万年前といえば、恐竜が絶滅した6,500万年前(白亜紀末期)から500万年後。我が家のご先祖様がまだ原始哺乳類だった頃・・・。(いったいどこの森を走り回っていたのやら。でもよくぞ生きのびてくれました!)

・・・要するに、そういうわけで、いま地球には、「いろんな時代の光」が届いているわけです。

夜空を見上げながらそんなことを考えてると、何だかぼーっとしてくる・・・。

こうやって、おたく的な満足感にひたるわけです。時折、やっぱ私はおたくだな、と自覚しながら・・・。

2010年10月17日 (日)

月明かりの中の変光星めぐり

今日は月明かりがあるため、星雲星団観望をあきらめ、例によって変光星をやじうま観測。

○ミラ

 ちょうどミラのところにある雲がなかなか取れず、ようやく観測できた。

10月10日には3.3等だったけど、今夜はどうか・・・。8倍42ミリ双眼鏡をベランダに持ち出して観測。

おっ!前回より明るい! 2.9等。ついに2等台突入(私の目測では)!

 VSOLJ(日本変光星観測者連盟)のほかの方の観測でも、2等台が出てきている。どこまで明るくなるか楽しみ。

○はくちょう座SS

 暴れん坊が増光したという報告が相次いでいるので、さっそくやじうま観測。

いつもなら8cm屈折では何も見えず、「空席」となっている場所に、ピカッと明るく光る星が「出現」している。「星空の間欠泉」みたいな、もの凄い増光ぶり。

早速目測してみた。8.7等といったところ。

○はくちょう座RT

 ミラ型。極大を過ぎて順調に減光中。もう、8cmでは見えなくなって「空席」になっているかと思いきや、まだ8cmでかろうじて見えている。10.1等。

○はくちょう座カイ(CYG chi)

 有名なミラ型変光星。こちらは極小を過ぎて、いよいよ増光を開始。

今日は10.0等。

ミラ型の中でも特に急激な「怒涛の増光」を見せる星として有名なだけに、これからが楽しみ。

 今日はこのほか、「共生星」というタイプのアンドロメダ座Z、はくちょう座CH、はくちょう座CIをやじうま観測。いずれも一頃は明るかったのに、最近は減光中、という星。

 ただ、3つとも不意を突いて明るくなるタイプなので、油断ができない(らしい)。

 まぁ、私の場合は、「やじうま」なので、気が向いたときに、時折見に行ってみるくらいで、いつも監視してるわけじゃないけど。

 

 こうして変光星を眺めていると、何だか星空に知り合いを持った気分になってくるから不思議なものだ。

 星雲星団は、「星空の観光地」で、名所めぐりをする観光客気分で観望するんだけど、変光星を観るときっていうのは、知人を訪ねていくような感じなんだよね。

すっかりお馴染みになった星の並びの中に、よわよわしい光があったり、見違えるほど明るく光っていたり、時には「空席」だったり・・・。

見るたびに「おー久しぶり」とか「今日は元気がないな」という、挨拶を交わすような感じで見てます。

というわけで、変光星とはこれからも「気が向いたときに訪ねる」ような、ゆるーい関係が続いていきそうです・・・。

2010年10月11日 (月)

変光星やじうま観測の話

晴れの特異日、10月10日は「いきなり観望会」の予告日だったのですが、朝から天気が思わしくなく、早々に中止・・・。 orz

しかし!

何と、さすがは「晴れの特異日」。夜になるとしっかりと晴れたんですね。

こうなると普通なら「単独出動!」となるのですが、このところ、どーも体調がよろしくなく・・・。

前回、私のような「星雲星団おたく」は、曇天の時にはどうしてるか書きました。

では、体調が悪くて、でも晴れてる、という場合はと言いますと、自宅で変光星を観測してたりするのです。

変光星というのは、明るさの変わる星で・・・という説明は、他の方にお譲りいたします。何せ私、ほんの2年前に観測を始めたばかりの素人なので・・・。

「観測」というとおおげさですが、主な変光パターンごとに代表的な星を選んで、それを「観望」してるだけなので、星雲星団を眺めているのと変わりません(私の中では)。

つまりは、やじうまのように有名なものばかり観てるだけの「やじうま観測」であります。

一応、この夜観測した(眺めた)星です。

○ミラ(CETomicron)

 くじら座にある、有名な変光星です。極小(最も暗いとき)には、9等台ですが、極大では2等台にまで明るくなります。昨年の極大は私の観測では3.5等どまりだったのですが、今年はどうですかね。 8x42双眼鏡を向けると、ピカッと明るく光ってます。早速、目測・・・。

おー。3.5等の比較星より明らかに明るい! 3.3等というところ。今シーズン、果たして2等台突入はあるのかどうか、楽しみ。

○はくちょう座R

 周期約430日のミラ型。今日は暗くて8cm屈折では見えない。深く静かに潜航中。AAVSO(アメリカ変光星観測者協会)のサイトでは、13等台に沈んでる。データでは14等台に沈むこともあるらしい。今夜は10.7等の比較星までが8cmで見える限界。 ちなみに、こういうとき、観測結果は「10.7等より暗い」という「<107」となります。

○はくちょう座CH

「共生星」というタイプに属していて、そのタイプの中では私の知る限り、最も明るくなる星。私が観測を始める何年か前まで、大暴れをしていたらしいが、残念なことに私が観測し始めるころには大人しくなってしまった。以来、8等台にはなるものの、割と大人しくしている。目測では9.6等。今夜も随分しおらしい。

○はくちょう座RT

周期190日と、割と短めのミラ型。極大を終えて、大分暗くなってきた。9.5等。もうしばらくすると、8cmでは見えなくなってしまう。

○はくちょう座CI

これも共生星。私が観測を始めた年に、30数年ぶりという明るさ(9等台)になったので、思わず記念観測して以来、離れられず、見続けてます。徐々に暗くなる一方かと思ったら、一時期、8cmで何とか見えるくらいに復活。これも話題になって、今月の天文ガイドにも載ってます。今夜はと言うと、見えない・・・。10.4等の比較星よりも暗い。

○はくちょう座SS 

はくちょう座一番の暴れん坊。約50日周期で激変する星。普段は12等位なのに、一気に8~9等まで明るくなり、しばらくたつと、またもとの暗さに戻ってしまう。今日はというと・・・大人しくしているようで、8cmでは見えない。10.9等の比較星よりも暗いや。

こういう観測結果は、その夜のうちに「日本変光星観測者連盟(VSOLJ)」のメーリングリストに報告しておしまい。 VSOLJメーリングリストに送られた観測結果は、日本中の観測者に瞬時に届けられ、京都大学の研究者によって、「VSNET」というメーリングリストに載り、世界の観測者にも送られていくという、すごいシステムが出来上がっている。

 まぁ、わたしのは、「やじうま観測」でしかないので、正直、そんなシステムに乗っかるほど、たいした観測じゃないんだけどね・・・。 

・・・と、この原稿を書いている11日も天気がいい。

体調はというと、今ひとつ。明日から仕事だし、無理するのはやめとこ。 

ということで、今夜も変光星を観ましょうか・・・。

2010年10月 2日 (土)

星座に弱い天文ファンの話

今日は戸隠での「いきなり観望会」の「予告日」。

晴れれば「決行!」となるのですが、予報は良くないですね・・・。ということで案の定「中止」ということになりました。 orz

こういう曇りの日に、私のような「星雲星団おたく」は、何をしているのかと言いますと、星雲星団のガイドブックを読んで、星図と照らし合わせながら、次の「見もの」を物色しているのです。いわば「紙上観望」というわけです。

まぁ、さすがにいつもいつも、という訳ではないですが・・。

この「曇りの日の主役」星雲星団ガイドブックですが、これに関してはアメリカの本が内容的に素晴らしく、もっぱらあちらの本を好んで読んでいます。日本語のものでもよい本がありますが、載っている星雲星団の数ではアメリカで出ている本と相当な差があります。

これについてはまた日を改めて書きますね。

今日は、曇りの日のもう一つの主役「星図」の話をしてみようかと。

私が使っている星図は誠文堂新光社の「全天恒星図2000」。

とても気に入っていて、いろいろと書き込みをして星雲星団の導入がかなり楽になったはいいんですが、「星座の形」については、私は一向に「あまり詳しくない」ままだったりします・・・。

天文ファンのくせに」という突っ込みは、ごもっともであります。それは、私が星雲星団をどうやって望遠鏡の視野に入れてるか、ということと、ふかーい関係があります。

私の場合、(星座に弱いので)明るい星、できれば一等星からたどって導入するようにしてます。たとえば、ベガを導入して、ベガを頂点とした三角形の星の並びに星図の向きを合わせ、そこからスタートする、というように。

つまり、一等星などの明るい星を導入する → 一等星とその周囲の星の並びを見て、星図と同定 → 星図の向きをファインダーの視野に合わせる → 目的の天体へ向けて出発という流れになるわけです。

一等星がない時は、分かりやすい星の並び(からす座の四角形とか南斗六星とか)を出発点にすることもありますが・・・。

こうして明るい星を起点にして星雲星団を辿るルートを自分なりに作り、何度も通っていると、星空に「道」が出来てきます。

この「道」は星座線とは「あんまりというか全然」関係ないので、ほかの人が同じ「道」を通っているかは分からないけど、何度も通っているとまるで近所の道のようになじみが出てくる・・・。

 私の「全天恒星図」にはこの「道」が書き込まれていて、ほとんど「道路地図」と化してます。こうなってくると星図に愛着が出てくる・・・。他の星図でも星雲星団の導入はできるけれども、これを使うと導入が格段に便利なのだ。

「主要道路網」が出来上がった後は、「こっちにもこんな名所(星雲星団や二重星)があった」と名所を見つけるたびに、「寄り道」ルートを新しく作ったり、近道を開拓して「バイパス」を作ったりしている。そうするとメインストリートと路地が組み合わさって、星空がさながら「街」のように思えてくる。

私がなぜ星座に弱いか、もうおわかりでしょう。星座の形や境界を無視して、勝手に「空の道路地図」を作ってるからなわけです。改めて星図を見ると、やっぱり星座の形は関係ないみたい・・・。

まぁ、同じようなことをしている人はほかにもいるんじゃないかと・・・。

決まった道なんてなくて、人それぞれにいろいろな想像をめぐらせることができるのが、星空のいいところだし。

そういえば、かの宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は北十字星(はくちょう座)から出発して、天の川に沿う「鉄道」を通り、「終着駅」南十字星に至る物語になっている。同じ星空でも、100人いれば100様の見方、世界があるのかもしれないですね。

と、星座を知らないのを何とかいい訳できた(?)ところで、今日はこのへんで。

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